「なんだか力が入りすぎてて…」「指がピーンと突っ張っちゃうんです」など、ピアノを習い始めた子の指を見て、そんな心配をする保護者の方も多いかもしれません。
でも、子どもに「力を抜いてね〜」と言っても、伝わらないことが多いもの。
大人でも、“力を抜く”って、実はとっても感覚的でむずかしい行為なんです。
■ 「脱力」には“安心”が先に必要
ピアノの前に限らず、身体の力をふっと抜くには、まず「安心感」が欠かせません。
たとえばリラックスしているときや、好きな遊びに夢中になっているとき、子どもたちは自然と“ふにゃっ”とした動きになります。
逆に、緊張していたり、「失敗しないようにしなきゃ」と思っていると、無意識に力が入ってしまいます。
■ 力を抜く=コントロールする力が必要
もうひとつ大事なのは、「脱力」は何もしていない状態ではなく、“力を入れる・抜く”を自分でコントロールできることです。
たとえば、積み木をそっと置く。
ボールをふわっと投げる。
粘土をやさしくのばす。
これらはすべて「力加減」を調整する経験であり、実は脱力の第一歩でもあるのです。
■ 脱力につながる遊び・生活の中のヒント
家庭でもできる脱力へのアプローチはたくさんあります
・粘土遊び:やわらかい素材に触れることで、自然と力が抜ける感覚を育てられる
・折り紙やシール貼り:細かな動きの中で、力をコントロールする練習
・風船バレー:力を入れすぎるとうまく飛ばないため、自然と脱力のコツがつかめる
・くすぐりやマッサージ:親子でスキンシップをとることで、身体がほぐれやすくなる
■ ピアノレッスンでも、「脱力ごっこ」から
私の教室でも、いきなり「力を抜いて」とは言いません。
「手をおだんごにしてポトンと落としてみよう」
「ゾウの鼻みたいに、ぶらーんとぶらさげてみよう」
そんな“ごっこ遊び”や”てあそび”からスタートして、「力が入ってるってどういうこと?」「力が抜けてるってどんな感じ?」を、感覚として経験してもらいます。
■ 力を抜くには、まず「こころの力」を育てること
子どもが「力が入ってしまう」のは、がんばっている証拠。
でもそのがんばりが、ちょっとつらくならないように、「安心」「信頼」「遊び心」を通して、自然と“ふにゃっと”できる関係性や環境をつくることが、いちばんの脱力レッスンかもしれません。
初回はお子様についてのカウンセリングと簡単なレッスンをさせて頂きます。目的や目標、ご要望をお聞かせください。現時点でお子様がどの発達段階にいるのかを把握し、お子様に合わせたレッスン内容を提案し、ピアノも含めご希望のゴールに到達できるようご提案させていただきます。
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